デニムの歴史

【デニムの歴史】デニムの語源はフランス語?デニムとジーンズの違いと語源を解説

デニムと言えばLevi’sが有名だし、語源はアメリカ?
と思うんですが、、

、、アメリカじゃないんです。
そもそも、デニムの語源なんて普通に暮らしていると気にもしないですよね。

今でこそデニムと言えばアメリカですが、語源はフランス語なんです。
あまりデニム=フランスのイメージはあまりないですが。

そこで今回は、デニムの歴史編第一弾として語源について書いていきます。

デニムとジーンズの違いとは?

まず、語源を知る前に「デニム」と「ジーンズ」の違いについて知っておきましょう。

デニムとジーンズって同じじゃないの?

現代では「デニム」と「ジーンズ」を混同して使用していることがアパレルショップを中心に多いです。伝わればなんでも良いんですけど、厳密には違うものを指します。

デニムとは生地の種類
デニムは、縦糸2本に対して横糸1本を対に織る綾織りの綿織物です。 表面に畝(うね)が現れるのが特徴で、丈夫で色落ちしにくいため、作業着やファッションアイテムとして広く使われています。

生地をよく見ると表面の畝が「右上がり」のものと「左上がり」の2種類が存在します。これを「右綾」「左綾」と言ったりします。

この写真は、筆者が所有しているデニムの接写です。(自慢の1本!)
よく見ると畝が右上がりになっています。これが「右綾織」で織られたデニムです。

デニムの多くは「右綾」で織られています。代表例で言うと「Levi’s」などが右綾織です。そして少数派の「左綾」織の代表例が「LEE」です。各ブランドの紹介はまた後日。
織り方が違うと生地の特徴も異なってきます。

デニムには、

リジッドデニム:洗い加工されていない硬いデニム。
ワンウォッシュデニム:一度だけ洗濯加工されたデニム。
ダメージデニム:穴や荒々しいなどの加工を施したデニム。

などさまざまな種類があります。

ちなみに、ワンウォッシュデニムやダメージデニムを作り出したのは日本です。

日本人の職人魂の結晶ですね!

ジーンズとは、「デニム」生地を使用し作られた衣料(主にパンツ)のことを指します。
ここがデニムとジーンズの大きく異なる点です。

デニム=生地 ジーンズ=衣料 で覚えましょう。

デニムの語源はフランスの都市

デニムの語源は、フランス南部の都市ニーム(Nîmes)と言われています。

このニーム地方で作られた生地は、「Serge de Nîmes(セルジュ・ドゥ・ニーム)」と呼ばれており、これが訛って「デニム」になったと言われています。
Sergeは「織物」という意味なので、「ニーム産の織物」という意味です。

語源がフランス語なのは分かったけど、なぜフランスでデニムの語源が生まれたの?

そんな声が聞こえてきそうです。(なんなら私もそう思います。)

ニーム地方がデニムの語源になった理由は、以下の2つが挙げられます。

・ニーム地方で生産されていた厚手の綿織物「Serge de Nîmes」が、デニム生地の原型となった。
・ニーム地方で作られた綾織物は、丈夫で色落ちしにくいため、作業着などに広く使われていた。

ニーム地方は繊維産業の中心地として発展し、17世紀には、ニーム地方で生産される綾織物がヨーロッパ各地で人気を集めていました。
このような歴史があり、「デニム」という言葉は生まれたのです。

では次にジーンズの語源について解説していきます。

ジーンズの語源はイタリアの港町

ジーンズの語源はイタリアの港町「Genova」ジェノバが由来とされています。
ジェノバはアメリカへ輸出する「織物」の集荷地として有名でした。

そのジェノバから来た船員たちが履いていたズボンの素材やズボンそのものを「ジェノバ製」という意味の「Geans」(ジェンズ)と呼んでいたそう。
この「Geans」という呼び方が訛り「ジーンズ」となりました。

18世紀のフランス文献には、「ジーンズ」という言葉が「ジェノバ産のズボン」という意味で使われていたという記録があることからも、この説が有力とされています。

ジーンズは後に、リーバイ・ストラウス社によって補強パーツとして「リベット」を使用することで爆発的に広まったとされていますが、当初は「ジーンズ」とは呼ばれておらず、「ウエスト丈のオーバーオール」と呼ばれていました。

ジーンズの発祥については、これもまた後日。

まとめ

デニムはフランスの都市が語源
ジーンズはイタリアの港町が語源

と異なる地域から生まれています。

このような語源を知っていると、デニム・ジーンズに興味が湧いてきませんか?

次回以降もデニム・ジーンズの歴史をわかりやすく解説していきます。