ジーンズの聖地といえば岡山県「児島」が有名ですよね。
児島周辺にはジーンズ産業が集積しており、「ジーンズストリート」もあります。
誰が見ても児島は「ジーンズの街」です。
ですが、ジーンズが有名なのは児島だけではありません。
そう、「大阪」もジーンズ産業が盛んな地域の1つなのです。
理由は諸説ありますが、心斎橋にある「アメリカ村」の影響は大きいでしょう。
「アメリカ村」を中心にその地域では古着屋やヴィンテージショップが立ち並び、アメリカ文化が形成されました。
今回はそんなジーンズ第2の聖地「大阪」発祥のブランドを2つ紹介します。
WAREHOUSE ウェアハウス
ジーンズ好きなら知らない人はいない超人気ブランド「WAREHOUSE」
WAREHOUSEは1995年に塩谷兄弟が設立したアメカジブランドです。
ウェアハウスは公式サイトでブランドコンセプトを以下のように述べています。
ウエアハウスカンパニーは1995年の創立以来、
ファッションという流行に左右される業界に在りながら、決してそれに流されない、
「ヴィンテージ古着の忠実な復刻」というテーマを追い続けています。
引用:ウェアハウス公式サイト
WAREHOUSEの注目すべき点は「忠実な復刻」です。
1つのヴィンテージを1本の糸から徹底的に分析し、現代に復刻させています。
lot1001XX
引用:ウェアハウス公式サイト
WAREHOUSEのフラッグシップモデルである「lot1001XX」
1930年に使用されていたバナーを解析し作り上げた傑作です。
テネシー州、テキサス州、アリゾナ州の3地域で栽培されたコットンをブレンドすることで
特徴的なムラ感を再現。
実際に触ってみるとわかるのですが、他のジーンズよりもザラザラ感が強めです。
このザラザラ感が強めなのは3地域のコットンをブレンドしているからだけではなく、旧式力織機の中でも旧い型である「G3」を使用しているから。というのも大きいでしょう。
「G3」とは、日本のデニム製造において歴史的に重要な役割を果たした旧式力織機の一つ
で、特に高品質なデニム生地を作るために使用されています。
G3織機は低速で織布を行うため、経糸や緯糸にかかるストレスが少なく、糸が切れにくいです。このため、デニム生地の強度と耐久性が高まります。
lot1001にはフラッグシップモデルだけではなく「デッドストックブルー」(以下DSB)ラインのアイテムもあります。
DSBラインとは名前の通り、「デッドストック」を観点に新たに開発したデニムです。
DSBラインのlot1001XXにはバックポケットに刺繍があるので、この点はフラッグシップモデルとは大きな違いです。
店舗の場所
ウェアハウスは全国に直営店が6店舗、主に主要都市に店舗を構えています。
大阪店の店舗の場所はこちら
📍大阪市中央区瓦町4-6-11
電車の最寄駅は本町駅です。
難波・心斎橋とはそこまで離れていない距離に位置しているので、大阪観光の際に気軽に寄ることができます。
STUDIO D’ARTISAN ステュディオ・ダ・ルチザン
今ではよく聞く「ヴィンテージ」「セルヴィッジ」の価値を世に広めたのが
STUDIO D’ARTISANです。
「STUDIO D’ARTISAN」とは“職人工房”という意味で、ヴィンテージデニムの再現、伝統技術の活用などが高く評価されています。
ステュディオ・ダ・ルチザン公式サイトにはモノづくりのスタイルが記載されています。
創業から一貫して守りつづける「モノ作り」のスタイルは、ジーンズをはじめとした古き良きヴィンテージウェアの忠実な再現ではなく、むしろそれらに最大の敬意とオマージュを捧げながら、独自のエッセンスや解釈を加え、新しい価値を創造するということ。
この文章からわかることは、ウェアハウスとは似ているようで異なるモノづくりのスタイルということです。
レプリカジーンズの先駆者としても知られているSTUDIO D’ARTISANのパッチはリーバイスのパッチをオマージュしています。
(リーバイスは2頭の馬がジーンズを引っ張っているイラストですが、ステュディオ・ダ・ルチザンは2匹の豚がジーンズを引っ張っています。)
SD-DO1
世界初となるヴィンテージ仕様のセルヴィッジ・ジーンズです。
このジーンズ最大の特徴は「天然藍」で染色されているということです。
天然藍から取れるインディゴ染料は貴重であり、染色が難しいため現在普及しているジーンズのほとんどは「合成インディゴ」で染色されています。
ですが、SD-DO1は徳島蓼正藍を使用し、さらに『カセ染め』で染色というオリジナルにこだわった作り方をしています。
ジーンズソムリエのテキストを読んだ方や染色方法について知っている方はこの天然藍での染色や「カセ染め」がいかに大変かわかるでしょう。
「カセ染め」は糸の中心まで染めるので、ジーンズの一般的な染色方法である「ロープ染色」とは異なり「中白」は発生しません。
「ロープ染色」で染色されたジーンズは表面の染料が落ちると糸の中心の白色が見えて、いわゆる「アタリ感」が出てきますが、カセ染めであれば表面の染料が落ちても綺麗な藍色の糸が見えてきます。
他のジーンズとは全く異なる色落ちを楽しみたいという人にはおすすめの1本です。
店舗の場所
ステュディオ・ダ・ルチザンの直営店は大阪に1店舗のみです。
東京と横浜には「M’ARIJUAN(マリジュアン)」という店舗がありこちらも
ステュディオ・ダ・ルチザンの取り扱いがある店舗です。
他にも全国に取り扱いのあるセレクトショップはたくさんあるので大阪でしか購入できないということではありません。
大阪店の場所はこちら
📍大阪府大阪市西区南堀江1丁目11-9 SONO四ツ橋ビル1F
アメ村にとても近く、アメ村と堀江の境のような位置に店舗を構えています。
アメ村、堀江周辺には古着から流行ブランドまで様々な店があるので服探しの中でステュディオ・ダ・ルチザンに訪れるのもいいでしょう。
まとめ
ウェアハウスは「ヴィンテージの忠実な復刻」を徹底することでいまや
世界中からリスペクトされるジーンズブランドの1つである。
ステュディオ・ダ・ルチザンは日本で初めて「セルヴィッジジーンズ」を作った
ブランド
大阪に訪れる際にはぜひこの2ブランドの店舗にも訪れてみてください。